2022-08-29 瀬戸内

 3日間の瀬戸内芸術祭の最終日は小豆島へ赴く。小学校の修学旅行以来、数十年ぶりの来島だったが、まず思い出したのは深く記憶に刻まれた大事件だった(他人事ながらあまりの衝撃だった)。島の心象風景と時を経て目にする現実に大きな違いがないことに違和感を覚えるが、よく見るとやや寂れた雰囲気もある。やはり、島も年老いる。

 小豆島ではバス移動で多くの時間を使ってしまった。月曜なのにそこそこの芸術フリークがバスに乗り込み、住民を追い出すかの如く空間を占有している。お目当てのジョルジュ・ルース作品を見たついでに醤の郷現代美術館に立ち寄る。男木島ですっかり感銘を受けた大岩オスカールの作品を思いがけず目にすることができた。時間に追われ、いくつかの展示を横目に早々にフェリー乗り場へ向かう。

 女木島、男木島、直島、小豆島。それなりにお目当てを目にすることができたので充実感を感じる。人生のわずかな時間を共にした人達の作品を目にし、懐かしさと同時に(勝手ながら)誇りに思えることもあり、知らなかった作家との新しい出会いもあり。